【工場新設・大規模設備投資】大規模成長投資補助金の1次公募開始!4/30締め切り
先日、「中堅・中小企業の賃上げに向けた省力化などの大規模成長投資補助金」の公募が開始されました。
本補助金は、中堅・中小企業が、持続的な賃上げを目的に、省力化などによる労働生産性の抜本的な向上と事業規模の拡大を図るために行う工場の拠点新設や大規模な設備投資に補助が行われます。
補助上限額が50億円、下限額10億円と規模が大きな補助金です。
今回は、先立ってご案内していた「中堅・中小企業の賃上げに向けた省力化などの大規模成長投資補助金」の追加情報ついて紹介します。
【工場新設・大規模設備投資】大規模成長投資補助金の事業概要は?
すでに発表されていた情報もありますが、事業概要は下記になります。
1 予算額
総額3,000億円(令和8年度までの国庫債務負担含む)
※令和5年度補正予算1,000億円
2 補助上限額
50億円(補助率1/3以内)
3 補助事業期間
交付決定日から最長で令和8年12月末まで
※ただし、補正予算の早期執行の観点から、極力、令和6年度(令和7年3月)末までに設備等の支払い・設置を前倒しする投資計画の策定をお願いいたします。
4 補助対象者
中堅・中小企業(常時使用する従業員数が2,000人以下の会社等)
※単体ベース
※一定の要件を満たす場合、中堅・中小企業を中心とした共同申請(コンソーシアム形式:最大10社)も対象となります。
※みなし大企業や実施する補助事業の内容が農作物の生産自体に関するものなど1次産業を主たる事業としている場合は補助対象外。
5 補助事業の要件
① 投資額10億円以上(専門家経費・外注費を除く補助対象経費分)
② 賃上げ要件(補助事業の終了後3年間の対象事業に関わる従業員等1人当たり給与支給総額の年 平均上昇率が、事業実施場所の都道府県における直近5年間の最低賃金の年平均上昇率以上)
※持続的な賃上げを実現するため、補助金の申請時に掲げた賃上げ目標を達成できなかった場合、未達成率に応じて補助金の返 還を求めます(天災など事業者の責めに帰さない理由がある場合を除く。事業者名は公表しない。)。
6 補助対象経費
建物費(拠点新設・増築等)、機械装置費(器具・備品費含む)、ソフトウェア費、外注費、専門家経費
※建物費は生産設備等の導入に必要なものに限ります。なお、土地代は対象外です。
中堅・中小企業の賃上げに向けた 省力化等の大規模成長投資補助金 概要資料より
大規模成長投資補助金のスケジュールは?【4/30締め切り】
公募開始によって、全体スケジュールが明らかになりました。
第1次公募の締め切りは4月30日17時、採択発表は6月中旬頃とされています。
本補助金は事前着手申請が認められていないので、採択発表後、交付決定がおりてからの契約・発注となります。
補助事業実施期間は、最長令和8年12月末までとされています。
交付決定の時期にもよりますが、2年と数ヶ月くらいになるでしょう。
なお、1次公募の終了後に2次公募を行う予定とされています。
大規模成長投資補助金の審査方法は?
スケジュールにも記載がある通り、審査はプレゼンテーションも含めて2回行うとされています。
【1次審査】
事務局が、提出された申請書類に基づき、形式要件(従業員数 2,000 人以下等)の適格性の確認及び計画の効・実現可能性等について定量面の書面審査を行います。
【2次審査】
1次審査を通過した申請について、地域ブロック単位で審査会を設置し、外部有識者(利害関係者 を除く)による計画の効果・実現可能性等について定性面も含めたプレゼンテーション審査を行います。
2次審査(5 月中旬~6 月中旬の開催予定)では、提出された成長投資計画を用いて申請企業の経営者自身によるプレゼンテーション及び外部有識者との質疑応答を行っていただきます。
中堅・中小企業の賃上げに向けた省力化等の大規模成長投資補助金公募要領より
大規模成長投資補助金の提出書類は?
主な提出書類に、成長投資計画書(様式1)がありますが、こちらは35ページ以内、PDFで作成とされています。
パワーポイントでフォーマットが提示されており、プレゼンテーション審査を想定して作成する必要があります。
表紙
スライド例
目次が下記のようになっており、タイトル、順番は変更できません。
フォーマットは留意事項を除いて25ページとなっており、PRしたい内容を35ページに収まる範囲でどう加筆するかがポイントになります。
また、数値計画等を記載する「成長投資計画別紙」、経営状況を把握するツール「ローカルベンチマーク」なども提出が必要です。
その他の提出書類に関しては、公募要領をご確認ください。
公募要領、公募申請様式はJグランツからダウンロードすることができます。
中堅・中小企業の賃上げに向けた省力化等の大規模成長投資補助金公募要領・公募様式
大規模成長投資補助金の審査基準は?
気になる審査基準ですが、審査項目は
1.経営力
2.先進性・成長性
3.地域への波及効果
4.大規模投資・費用対効果
5.実現可能性
と、ほぼ「成長投資計画書(様式1)」の項目に準じています。
たとえば、「1.経営力」の場合、公募要領には
(ア) 社会課題や顧客ニーズの変化等のメガトレンドを踏まえ、5~10 年後の社会に価値提供する自社のありたい姿(長期成長ビジョン)が具体化されているか。その中において、高い売上高成長率及び売上高増加額が示されているか。
※(イ)、(ウ)と続く
と詳細が記載されています。
「成長投資計画書(様式1)」のフォーマットを活かしながら、審査基準を満たすよう照らし合わせて計画書を作成することが必要です。
大規模成長投資補助金の賃上げ要件について
本補助金は「持続的な賃上げ」が目的とされており、賃上げ要件も重要です。
補助事業が完了した日を含む事業年度(基準年度)の補助事業に関わる従業員及び役員の1人当たり給与支給総額と比較した、基準年度の3事業年度後(最終年度)の1人当たり給与支給総額の年平均上昇率が、補助事業実施場所の都道府県における直近5年間の最低賃金の年平均上昇率(基準率)以上であることが必要です。
イメージは下記のようになります。
中堅・中小企業の賃上げに向けた省力化等の大規模成長投資補助金 概要資料より
計算式、都道府県別の基準率、補助金返還となる場合など細かい要件は公募要領や概要資料をご確認ください。
大規模成長投資補助金の申請ご相談はお早めに【無料Web相談を受付け中】
すでに締め切りまで2ヶ月を切っております。
提出書類も大型補助金のため質・量ともに高いレベルのものが求められるため、早めの準備が必要です。
特に、工場の新設であれば、スケジュールや図面、導入する設備や生産ラインなど基本設計はもちろん、稼働後の運用計画、販売計画まで綿密に立てる必要があります。
また、成果目標に関わってくる人員計画も重要です。
省力化を実現しながらも大規模投資に見合った体制を構築する必要があります。
準備事項が多岐にわたることが想定されますが、当社では、代表がZoomによるWeb無料相談を実施しています。
お早めにご相談いただけますと幸いです。
参考:
中堅・中小企業の賃上げに向けた省力化等の大規模成長投資補助金 事務局ホームページ
中堅・中小企業の賃上げに向けた省力化等の大規模成長投資補助金 説明会投影資料
中堅・中小企業の賃上げに向けた省力化等の大規模成長投資補助金 リーフレット
中堅・中小企業の賃上げに向けた省力化等の大規模成長投資補助金 概要資料
【執筆者のご紹介】
補助金支援コンサルタント・事業計画策定エキスパート・中小企業診断士 姫田 光太
ものづくり補助金申請支援では通算50件以上連続採択、連続採択継続中。小規模事業者持続化補助金12連勝、IT補助金では32件中30件採択。ものづくり製造業の採択率100%。平成29年度補正予算(平成30年実施)、平成30年度補正予算(平成31年実施)経済産業省系の補助金支援の採択率は100%。
事業再構築補助金のアドバイス支援では採択率90%以上継続中!現在は採択率を高めるためのアドバイザーとして補助金・助成金採択支援どっとコムの代表コンサルタントとして、また補助金コンサルタントを養成する補助金・事業計画策定講座のメイン講師を務めるなど精力的に活動中。経営者の想いを伝える事業計画づくりがモットーの補助金申請支援コンサルタント。