東京都内の受注型中小企業必見!明日にチャレンジ中小企業基盤強化事業とは?令和8年度第2回の概要・申請方法を解説
東京都中小企業団体中央会では、都内の受注型中小企業を対象とした「明日にチャレンジ中小企業基盤強化事業助成金」の令和8年度第2回公募を開始しました。
なお、この助成金は、自社の技術・サービスの高度化・高付加価値化に向けた技術開発等を支援するものです。また、最大2,000万円(助成率2/3以内)が助成されます。
そのため、技術的な課題を抱える都内の受注型中小企業にとって、非常に活用しやすい制度です。では、本記事では公募要領をもとにわかりやすく解説します。
目次
明日にチャレンジ中小企業基盤強化事業とは?
なお、明日にチャレンジ中小企業基盤強化事業は、主として発注企業の仕様に基づいて製品・サービスを提供する都内の受注型中小企業者が行う技術開発等を支援する助成金です。
なかでも、技術・サービスの高度化・高付加価値化に向けた取組が対象となります。
また、受注機会や事業範囲の拡大など、都内受注型中小企業の技術・経営基盤を強化することを目的としています。
なお、スキームとしては、東京都が中央会へ補助金を交付。中央会が支援対象事業に取り組む中小企業者等に助成金として交付する形となっています。
令和8年度第2回のスケジュール
令和8年度第2回の主なスケジュールは以下の通りです。
| 項目 | 日程・内容 |
| 申請書類郵送受付期間 | 令和8年6月1日(月)〜 7月3日(金)[当日消印有効] |
| 助成対象期間 | 令和8年10月1日〜 令和9年12月31日(最長1年3ヶ月) |
| 第I期 | 令和8年10月1日〜 令和9年3月31日 |
| 第II期 | 令和9年4月1日〜 令和9年12月31日 |
令和8年度(第2回)明日にチャレンジ中小企業基盤強化事業助成金 募集内容 参照
なお、申請書類の受付は郵送のみです。持参・普通郵便・宅配便・FAX・電子メールによる提出は受け付けられません。
明日にチャレンジ中小企業基盤強化事業の助成対象事業者
なお、この助成金の助成対象事業者は、以下の(1)〜(3)のいずれかに該当し、(4)および(5)をすべて満たす者とされています。
(1)中小企業者(会社及び個人事業者)
・東京都内に登記簿上の本店があること(個人事業者の場合は、都内税務署に開業届を提出していること)
・令和8年4月1日現在で引き続き2年以上事業を営んでいること(2)中小企業団体
・東京都内に登記簿上の主たる事務所があること
・令和8年4月1日現在で引き続き2年以上事業を営んでいること
・構成員の半数以上が東京都内に主たる事業所を有する中小企業であること(3)中小企業グループ(共同申請)
・(1)または(2)を満たす複数の中小企業者等が集まって構成する中小企業グループ
なお、(4)受注型中小企業であること、(5)事業税その他租税を未申告または滞納していないことなど、すべての要件を満たす必要があります。
明日にチャレンジ中小企業基盤強化事業の助成対象事業
なお、助成対象事業は、以下の要件をすべて満たす事業とされています。
- 受注型中小企業者が行う、自社の技術またはサービスの高度化・高付加価値化に向けた技術開発等であること
- 自社における技術的課題の解決があること
- 最終消費者に直接提供される製品またはサービスに関する取組でないこと
- 実施場所が自社もしくは東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県・群馬県・栃木県・茨城県・山梨県のいずれかにある自社工場であること
なお、業種によって「ものづくり区分」と「受注サービス区分」に分かれており、それぞれ対象となる取組例が異なります。
ものづくり区分(製造業)
日本標準産業分類において「大分類E 製造業」に該当する事業者が申請できる区分です。
なお、公募要領に記載されている対象取組例は以下のとおりです。
- 薄型・小型化に対応するため、切削加工技術の精度向上を図る取組
- 生産ラインの見直しを図り、製品の短納期化や低コスト化を実現するための取組
- 作業工程にITを駆使した生産管理システムを導入し、不良品の発生を低減させる取組
受注サービス区分(製造業以外)
一方、日本標準産業分類において「大分類E 製造業」に該当する以外の事業者が申請できる区分です。
公募要領に記載されている対象取組例は以下のとおりです。
- 自社の膨大な受発注を可視化するシステムを構築し、顧客対応力を向上させる取組
- サービスの提供過程または体制の見直しを図り、短納期化や低コスト化を実現するための取組
- 習得が難しいサービスについて外部(専門家)の技術の指導を受け、自社のサービス提供能力の向上を図るための取組
明日にチャレンジ中小企業基盤強化事業の申請区分
なお、本助成事業の申請区分には、業種に関する区分と規模に関する区分があります。
小規模事業者区分
また、中小企業基本法に規定する小規模事業者が申請できる区分です。
なお、小規模事業者区分に該当する事業者も、一般区分に申請することは可能です。
一般区分
小規模事業者区分以外の事業者が対象です。また、小規模事業者区分に該当する事業者のうち、一般区分での申請を希望する事業者も申請できます。
明日にチャレンジ中小企業基盤強化事業の助成限度額・助成率
なお、助成限度額・助成率は申請区分によって異なります。また、以下の表でご確認ください。
| 項目 | 小規模事業者区分 | 一般区分 |
| 助成限度額 | 1,000万円以内 | 2,000万円以内 |
| 助成率 | 助成対象経費の3分の2以内 | 助成対象経費の3分の2以内 |
| 助成対象期間 | 令和8年10月1日〜令和9年12月31日 | 令和8年10月1日〜令和9年12月31日 |
明日にチャレンジ中小企業基盤強化事業助成金 公募要領及び申請書作成のポイントと記載例 参照
また、事業の実施段階に応じて「期」を設定することができます。
なお、第I期(令和8年10月1日〜令和9年3月31日)と第II期(令和9年4月1日〜令和9年12月31日)に分けて助成金を受け取ることも可能です。
明日にチャレンジ中小企業基盤強化事業の助成対象経費
助成対象となる経費
なお、助成対象経費は、助成対象期間内に契約・取得・支払いが完了したものに限られます。また、助成対象事業として決定を受けた事業のための必要最小限の経費であることが条件です。
| 経費区分 | 主な内容・対象例 |
| 原材料・副資材費 | 技術開発等に直接使用・消費される原料・材料・副資材の購入費(鋼材、機械部品、電気部品、試験用部品等) |
| 機械装置・工具器具費 | 技術開発等に必要な機械装置・工具器具類のリース・レンタル・購入・据付費(マシニングセンタ、NC旋盤、プレス機等) |
| 委託・外注加工費 | 自社内で不可能な技術開発の一部を専門事業者・大学・試験研究機関等に委託する費用 |
| 産業財産権出願・導入費 | 開発した製品等の特許・実用新案等の出願費用、または他社からの特許譲渡・実施許諾の費用 |
| 技術指導受入費 | 外部専門家から技術指導を受ける場合に要する費用(謝金等) |
| 展示会出展・広報費 | 本事業で開発した技術・製品・サービスを展示会に出展する費用、または広報するための費用 |
| 直接人件費 | 自社でのソフトウェア開発に直接従事する常勤役員・正社員の人件費(上限700万円、単価上限2,000円/時間) |
明日にチャレンジ中小企業基盤強化事業助成金 公募要領及び申請書作成のポイントと記載例 参照
助成対象外となる経費の例
一方、以下のものは助成対象外となります(一例)。詳細は公募要領および「申請にあたっての留意事項」をご確認ください。
- 助成対象期間外に契約・取得・支払いが行われた経費
- 現金・クレジットカード等による支払い(原則として振込払いが必要)
- 汎用性があり目的外使用になり得るもの(事務用パソコン・タブレット・スマートフォン等)の購入費
- 間接経費(消費税・振込手数料・交通費・通信費・光熱費等)
- 中古品
明日にチャレンジ中小企業基盤強化事業の申請手続き
申請書類の入手方法
なお、申請書類の様式は、中央会ホームページのサイドメニュー「明日にチャレンジ中小企業基盤強化事業」よりダウンロードできます。
また、申請書作成のポイントと記載例も掲載されていますので、あわせて参照してください。
東京都中小企業団体中央会 明日にチャレンジ中小企業基盤強化事業
申請方法・提出先
また、申請書類は受付期間内に、記録が残る簡易書留等の方法により郵送してください。
なお、持参・普通郵便・宅配便・FAX・電子メール等による提出は受け付けられません。
【申請書類提出先】
〒104-0061 東京都中央区銀座2-10-18 東京都中小企業会館3階
東京都中小企業団体中央会 支援事務局
電話:03-6278-7936 FAX:03-6278-7545
また、中央会支援事務局では本事業に関する相談を随時受け付けています。
申請にあたっての注意事項
なお、公募要領において、以下の点に特に注意が必要とされています。
- 同一テーマ・内容で、国・都道府県・区市町村・中央会等から助成を受けていないこと
- 過去に「明日にチャレンジ中小企業基盤強化事業助成金」等に採択された事業者等が、同一類似の事業として申請した場合は助成対象外となること
- 同一事業者が複数件申請した場合は助成対象外となること
- 事業税その他租税を未申告または滞納していないこと
- 助成対象期間内に事業が完了しない場合、助成金は交付されないこと
- 自社ブランドの最終製品に関する取組や、最終消費者に直接提供されるサービスに関する取組は対象外であること
また、その他詳細は公募要領および「申請にあたっての留意事項について」を必ずご確認ください。
明日にチャレンジ中小企業基盤強化事業 採択事例のご紹介
では、ここでは令和6年度の成果事例集(東京都中小企業団体中央会発行)に掲載されている採択事例を1つご紹介します。
【ものづくり区分】表面検査機導入による最終検査の自動化と品質向上(川崎圧延株式会社)
なお、川崎圧延株式会社は、電力ケーブル用銅テープや電装部材(電気配線材)の製造を行っている会社です。
近年、顧客からの品質高度化要求が高まっており、目視による最終検査では5mm以下の変色・打痕の検知に限界がありました。そこで本事業を活用し、鋼シート表面検査装置を導入しました。
取組みの成果
- ライン速度150m/分で変色は最小2mm、打痕は直径5mm以下を検知できるようになり、当初目標を達成
- 完全自動化による無人検査を達成し、社員の検査業務負担を解消
- 既往裁断機を移動せず、特別仕様により狭いスペースへの装置設置を実現
このように、技術的課題の解決を通じて品質向上と省人化を同時に実現した好事例です。
なお、本事例は令和6年度成果事例集(東京都中小企業団体中央会)に掲載された情報をもとに作成しています。
令和6年度 明日にチャレンジ中小企業基盤強化事業 成果事例集 参照
自社ブランドではなく受注生産・受注サービスを主力とする企業で、技術的な課題を抱えているなら、まず申請を検討する価値のある補助金と言えるでしょう。
明日にチャレンジ中小企業基盤強化事業の事前相談を受け付け中
なお、当社では現在Web無料相談を実施しています。
また、数多くの補助金採択を支援してきた専門家の視点から、貴社の強みを最大限に引き出します。さらに、審査のポイントを的確に捉えた戦略的なアドバイスも提供しています。
また、当社(補助金・助成金採択支援どっとコム)の主な支援実績は以下のとおりです。
- ものづくり補助金の支援実績は1,000社以上。あらゆる制度変更にも柔軟に対応できるノウハウを持っています。
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- 中小企業診断士・行政書士等の国家資格ホルダーが担当。各補助金の勉強会で日々研鑽しているコンサルタントが採択を支援します。
そのため、明日にチャレンジ中小企業基盤強化事業のご活用をご検討の方は、まずはお気軽にご相談ください。
執筆者のご紹介
中小企業診断士・行政書士 姫田 光太
–HTMコンサルティンググループ株式会社 代表取締役
-姫田経営行政書士事務所 代表
-「補助金・助成金採択支援どっとコム®」プロジェクト・マネジャー
-中小企業診断士(経済産業大臣登録414835)
-行政書士(登録番号26101760)
【プロフィール】
なお、経済産業省系補助金を活用した設備投資支援に強み。また新商品開発、販路開拓支援に多数実績。さらには事業計画策定、顧問先の経営改善、補助金支援など。また、補助金活用セミナーの講師も行うなど幅広く活動している。
【サポート実績】2018年(平成29年度補正予算)、2019年(平成30年度補正予算)のものづくり補助金の採択率は100%。また1600社以上の補助金申請プロジェクトのリーダーとして活躍し、その支援の総額は270億円以上に。
また、ヒアリングによるコミュ二ケーションを大切にし、経営者の想いを伝えるストーリー性を重視、徹底的に採択にこだわる事業計画づくりに定評がある。
補助金による資金調達支援や経済産業省支援策の認定実績
- ものづくり補助金による資金調達支援(36件中36件連続採択、採択率100%)
- ものづくり補助金申請、プロジェクトリーダー(500件以上、採択率90%以上)
- 事業再構築補助金申請、プロジェクトリーダー(300件以上、採択率90%以上)
- 省力化投資補助金申請、プロジェクトリーダー(30件以上、採択率90%以上)
- 大規模成長投資補助金申請、プロジェクトリーダー(20件以上、採択率60%以上)…など実績多数