小規模事業者持続化補助金に採択されるためのポイントは?
令和3年度補正予算小規模事業者補助金について
小規模事業者持続化補助金は、小規模事業者等の地道な販路開拓等の取り組みや、業務効率化の取り組みを支援する補助金です。
例えば、機械装置等費、チラシやDM、看板等の作成、ウェブサイト関連費、展示会の出展、工事等の外注費などに使えます。
補助上限額は50万〜200万と大規模ではありませんが、使えるバリエーションが広く、小規模事業者にとっては人気の高い補助金となっています。
今回は、小規模事業者持続化補助金の概要や採択されるためのポイントについて解説します。
※小規模事業者持続化補助金の対象者に関しては、ガイドブックの3ページをご確認ください。
令和3年度補正予算の小規模事業者補助金特別枠(新設)について
令和3年度補正予算から一般枠に加えて、特別枠が5つ新設されました。
各枠の補助率・補助上限額・概要は下記になります。
賃金引上げ枠
販路開拓の取り組みに加え、事業場内最低賃金が地域別最低賃金より+30円以上である小規模事業者 ※赤字事業者は、補助率 3/4に引上げるとともに加点を実施。
卒業枠
販路開拓の取り組みに加え、雇用を増やし小規模事業者の従業員数を超えて事業規模を拡大する小規模事業者
後継者支援枠
販路開拓の取り組みに加え、アトツギ甲子園においてファイナリストに選ばれた小規模事業者
創業枠
産業競争力強化法に基づく「特定創業支援等事業の支援」を受け、販路開拓に取り組む創業した小規模事業者
インボイス枠
免税事業者であった事業者が、新たにインボイス発行事業者として登録し、販路開拓に取り組む小規模事業者
小規模事業者持続化補助金ガイドブック(商工会議所地区)より引用
特別枠の中で比較的狙いやすいのは、賃金引上げ枠ではないでしょうか。
卒業枠、後継者支援枠、創業枠は要件が合致すれば活用しやすいですが、自社でコントロールできない要素が大きい印象です。
賃金引き上げ枠では、地域別最低賃金より+30円を満たさないと補助金の交付がされないので注意は必要ですが、補助事業実施期間が8ヶ月前後あると想定され、賃金計画の見直しの良い機会・期間と捉えることもできます。
通常枠の補助上限額の50万が、賃金引上げ枠では200万と4倍になり、事業拡大のチャンスも広がります。
小規模事業者補助金の事業計画作成、申請のポイント
まず採択に向けてやるべきことは、公募要領をしっかり読み込むことです。
7,採択審査「審査の観点」などから採択のポイントをしっかり見極めましょう。
特に、Ⅲ.政策加点審査にある加点項目は、要件が満たせそうなものはすべて申請してください。
電子申請加点は、どの事業者も必ず対応したい項目です。パワーアップ型加点(地域資源型、地域コミュニティ型)も上手く事業計画に盛り込みたいですね。
小規模事業者持続化補助金公募要領<一般型>(商工会議所地区)
また、小規模事業者らしい工夫ある取り組みは評価される傾向にあります。
・自社の商品やサービスの強みや弱みをしっかり認識しているか
・自社の商品のうち、セグメント別の売上比率や粗利を検証しているか
・自社が属する商圏や、市場の動向を分析できているか
・補助金の目的が、経営計画の達成に必要かつ不可欠な取り組みであるか
・ITを活用した取り組みが見られるか
といった観点で、計画書を作成してみましょう。
何より忘れてはいけないのは、小規模持続化補助金が「販路開拓等の取り組みや、業務効率化の取り組みを支援する補助金」であることです。
売上向上や生産性向上が目的になっていないか?もちろん、それらも重要ですが、あくまで販路開拓等を最大の目的とした取り組みであることが重要です。
小規模事業者補助金の活用事例
最後に、最近の小規模持続化補助金活用事例をご紹介します。
・新たな販促インバウンド⽤パンフレットの作成(宿泊業・娯楽業)
・作業効率化による「だだちゃ⾖」の販路拡 ⼤と販促ツールの整備(商業・サービス業)
・パンの⽣産能⼒の向上と直売所開設による 販路開拓(製造業その他)
・スプリングハンマー導⼊による⽣産能⼒向 上と新規取引先の獲得(製造業その他)
参考:
小規模事業者持続化補助金 活用事例集 東北経済産業局 産業部 経営⽀援課
申請依頼を受け付け中
当社では、小規模持続化事業者補助金の申請支援を受け付けています。
次回の締め切りは9月中旬と先になりますが、その分事業計画書に時間がかけることができ、採択可能性を高めることができます。
お早めにご相談いただけますと幸いです。
参考:
小規模事業者持続化補助金公募要領<一般型>(商工会議所地区)
小規模事業者持続化補助金<一般型>応募時提出資料・様式集(商工会議所地区)