事業再構築補助金第5回公募の採択結果発表
事業再構築補助金、第5回公募の採択率は?
先日、事業再構築補助金の第5回公募の採択結果が発表となりました。応募件数は21,035件、採択件数は9,707件、採択率は46.1%となりました。
事業再構築補助金 第5回公募の結果についてより抜粋(以下、図表すべて同様)
第3回(前々回)の応募件数20,307件、採択率44.4%、第4回(前回)の応募件数19,673件、採択率44.8%に対し、第5回の応募件数、採択率ともに引続きほぼ横ばいの結果となりました。
今回は、事業再構築補助金第5回の公募結果の概要に基づき、
・申請枠ごとの採択率
・業種別の応募と採択割合
・応募金額
・認定支援機関別応募・申請・採択状況
について紹介します。
全体的には、第3回、第4回と比べて大きな変動はないと言えます。
通常枠は39.7%の採択率(申請枠ごとの採択率)
冒頭の申請枠ごとの採択件数に、採択率を加えると下記になります。
申請枠別の採択率を見ても、第3回、第4回と大きく変わりはありません。全体の約3/4以上にあたる事業者が申請する通常枠の採択率は39.8%と、全体の採択率46.1%に対して低い傾向にあります。通常枠で申請される事業者は、あくまで通常枠の採択率で考えることが望ましいです。次に応募件数の多い緊急事態宣言枠の採択率は66%台が続き、2/3が採択と非常に堅調です。
また、第6回はグリーン成長枠、第7回は緊急対策枠など新しい枠も追加されますが、新設枠は応募件数が少なく、不安定な可能性が高いことを念頭に置いた方がいいでしょう。
製造業、サービス業、卸・小売業が全体の半数(業種別の応募と採択割合)
採択件数の割合が高い最も業種は製造業の22.3%と公表されています。そのあとは、宿泊業・飲食サービス業の18.4%、卸・小売業の15.2%が続きます。
製造業、飲食業・サービス業が2トップ、続いて卸・小売業といった構造は前回、前々回からほぼ変わりありません。建物費が対象にこともあってか、建設業も10.5%を占めています。
主要経費の1つが設備投資である事業再構築補助金と親和性の高い製造業、厳しい経営環境が続く宿泊業・飲食サービス業の応募は引き続き多いことが予想されます。
大型補助金の事業再構築補助金、応募金額はどれくらい?(応募金額)
応募金額は4,000万円以下までが88.8%と9割近くを占めています。こちらも前回から変わりありません。
通常枠の補助上限額4,000万円(20人以下)、6,000万円(21〜50人以下)、8,000万円(51人以上)付近の応募件数は多いですが、全体的には応募金額が高くなるにつれ、応募件数は減少傾向にあります。
〜500万円、〜1,000万円と全体で見ると低く見える応募金額でも、中小企業にとっては大きな投資になると思います。応募金額の大小に関わらず、実現性の高い事業計画をしっかり作りこむ必要があります。
認定支援機関は金融機関が多数(認定支援機関別応募・申請・採択状況)
最後に、認定支援機関別の応募・申請・採択状況を紹介します。応募状況に関しては、金融機関(銀行、地銀、信用金庫)が約8,300件で最も多く、37.3%、つまり1/3以上の事業者が金融機関に依頼しています。特に地銀、信用金庫など、地域の金融機関への依頼が多いことが伺えます。
1,000件以上の応募件数があるうち、採択率が唯一50%を超えているのは中小企業診断士になります。認定支援機関が金融機関の場合でも、中小企業診断士が支援を行うケースも多々あり、実際はもっと多くの中小企業診断士が関与しているでしょう。
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https://hojokin-joseikin.com/211/
事前相談を受け付け中
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参考: