ものづくり補助金・事業再構築補助金・IT導入補助金の補助金コンサルタント(申請支援・申請コンサルティング)

コロナや物価高騰の影響が続くなら「物価高騰対策・回復再生応援枠」【事業再構築補助金】

事業再構築補助金

事業再構築補助金の新たな申請枠

前回も紹介したように、 事業再構築補助金第10回公募の新たな申請枠は下記になります。

事業再構築補助金 申請枠

事業再構築補助金の概要(中小企業等事業再構築促進事業)より抜粋

 

今回は、前回紹介した「成長枠」に続き、比較的申請対象になりやすいと考えられる「物価高騰対策・回復再生応援枠」についてご案内します。

・補助上限額、補助率

・売上減少要件を継承

・事前着手申請の利用が可能

 

補助上限額は抑えめでも、補助率3/4〜2/3が魅力【補助上限額、補助率】

「物価高騰対策・回復再生応援枠」の補助上限額、補助率は下記となります。

物価高騰対策・回復再生応援枠 

「物価高騰対策・回復再生応援枠」の補助上限枠は、「成長枠」の半分程度と事業再構築補助金の中では低めではありますが、補助率が3/4〜2/3と高めに設定されています。上限額が低めと言っても、従業員数5人以下でも1,000万円確保されており、大型補助金であることに変わりはありません。「成長枠」の補助率が1/2になったことを考えると(大規模な賃上げで2/3に変更可能)、補助率の高さも特徴的であり、事業者様によっては使い勝手の良い枠だと思います。

 

 

今までの事業再構築補助金の延長線上にある申請枠【売上減少要件を継承】

「物価高騰対策・回復再生応援枠」の申請要件は下記になります。

 

【必須】

付加価値額年率平均3.0%以上増加

 

【以下のいずれか】

①2022年1月以降の連続する6か月間のうち、任意の3か月の合計売上高が、2019年~2021年の同3か月の合計売上高と比較して10%以上減少していること

中小企業活性化協議会から支援を受け、再生計画等を策定していること

 

申請枠の名称は「物価高騰対策・回復再生応援枠」とまとめられていますが、①が「物価高騰対策枠」、②が「回復再生応援枠」の要件というイメージになると思います。①の要件は、第9回までの事業再構築補助金にあった売上減少要件を継承している印象を受けます。(比較する期間は変更されているのでご注意ください。)

事業再構築補助金は、今回から申請枠がリニューアルされましたが、公募要領の冒頭には、「本事業は、新型コロナウイルス感染症の影響が長期化し、当面の需要や売上の回復が期待し難い中、ウィズコロナ・ポストコロナの時代の経済社会の変化に対応するために(略)思い切った事業再構築に意欲を有する中小企業等の挑戦を支援(略)」と記載があり、コロナウイルスの影響が沈静化する中、リニューアルしつつも既存の事業再構築補助金の方向性をある程度確保しているように見受けられます。①の場合、今まで同様、売上減少要件を満たす必要がありますが、「成長枠」だと業種の点で要件を満たせない事業者様にとっては、「物価高騰対策・回復再生応援枠」が有力な選択肢の1つになると思います。

 

 

コロナや物価高騰に、いち早く打ち手を【事前着手申請の利用が可能】

「物価高騰対策・回復再生応援枠」は、交付決定前に発注等を行った経費でも補助対象になる「事前着手申請」制度を活用することが可能です。事務局から承認を受ける必要はありますが、令和 4 年12月2 日以降に購入契約(発注)等を行った事業に要する経費を、特例として補助対象経費とすることができます。第10回の変更点の1つに、事前着手申請が認められる枠が限定的になった点が挙げられますが、「物価高騰対策・回復再生応援枠」は対象とされています。

本来、購入契約(発注)は、補助金申請→採択発表→交付申請→交付決定の後で可能になり、交付決定までは数ヶ月を要することも多く、第10回公募に関しては、補助事業開始が秋頃になることが想定されます。コロナ禍から復興しつつある経済活動に迅速な対応をするためにも、事前着手申請が可能なことは大きなポイントになると思います。

事前着手申請が承認されても、採択や交付決定に至るとは限らない点だけご注意ください。事前に設備等を発注しても、補助金が交付されない可能性はゼロではありません。事前着手申請は、採択結果を待ってからの申請も可能です。ただし、交付決定前に承認される必要はあります。

 

事前相談を受け付け中

「物価高騰対策・回復再生応援枠」は、今までの事業再構築補助金で申請を検討していた事業者様にとっては、比較的要件がイメージしやすい枠ではないでしょうか。また、先日採択発表された第8回公募で、残念ながら不採択になってしまった事業者様にとっても、新たな期間で売上減少要件を満たしていれば、リベンジ申請しやすい枠になると思います。

当社ではZoomによるWeb無料相談を実施しており、すでに多くの事業者様よりご相談いただいています。お早めにご相談いただけますと幸いです。

参考:

事業再構築補助金ポータルサイト

事業再構築補助金第10回公募要領

事業再構築補助金第10回公募要領(サプライチェーン強靭化枠)

事業再構築指針の手引き

事業再構築補助金の概要 (中小企業等事業再構築促進事業)

事業再構築補助金リーフレット