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ものづくり補助金18次公募要領発表

ものづくり補助金第18次公募

2024年ものづくり補助金の18次公募開始

先日、2024年ものづくり補助金18次締切分の公募要領が発表されました。

先立って開始されている17次と並行して公募が行われる形です。

応募締切は3月27日(水)になります。

 

2024年ものづくり補助金18次公募の申請枠、補助金額、補助率について

17次公募は「省力化枠(オーダーメイド枠)」のみ対象とややイレギュラーな形でした。

18次公募は「省力化枠(オーダーメイド枠)」、「製品・サービス高付加価値化枠」、「グローバル枠」、すべての申請類型が申請可能となり、通常パターンと言えます。

17次公募に応募した事業者は、18次公募には応募できません。

2024年ものづくり補助金18次公募の申請枠、補助金額、補助率

経済産業省 ものづくり・商業・サービス 生産性向上促進補助金についてより引用

 

ものづくり補助金18次公募の製品・サービス高付加価値化枠とは?

多くの事業者にとって申請しやすいのは、「製品・サービス高付加価値化枠」になると思います。

製品・サービス高付加価値化枠は、「通常類型」と「成長分野進出類型(DX、GX)」に分かれます。

公募要領には、下記のように記載されています。

 

・通常類型

革新的な製品・サービス開発の取組みに必要な設備・システム投資等を支援します。

・成長分野進出類型(DX・GX)

今後成長が見込まれる分野(DX・GX)に資する革新的な製品・サービス開発※の取組みに必要な設備・システム投資等を支援します。

※革新的な製品・サービス開発とは、顧客に新たな価値を提供することを目的に、導入した設備・システムを用いて、自社の技術力等を活かして製品・サービスを開発することをいいます。単に設備・システムを導入するにとどまり、製品・サービスの開発を伴わないものは該当しません。また、業種ごとに同業の中小企業(地域性の高いものについては同一地域における同業他社)において既に相当程度普及している製品・サービスの開発は該当しません。

ものづくり・商業・サービス生産性向上促進事業 公募要領(18次締切分)より引用

「単に設備・システムを導入するにとどまり、製品・サービスの開発を伴わないものは該当しません。」は、非常に基本的な内容ですが、単なる生産性向上のみは該当しない点にはご注意ください。

 

製品・サービス高付加価値化枠を申請するための要件とは?

成長分野進出類型(DX・GX)の申請要件は下記とされています。

・通常類型・成長分野進出類型(DX・GX)共通

(1)3~5年の事業計画期間内に、新製品・サービスの売上高の合計額が、企業全体の売上高の10%以上となる事業計画を策定すること

(2)本事業に係る資金について金融機関(ファンド等を含む。)からの調達を予定している場合は、金融機関による事業計画の確認を受け、金融機関による確認書を提出いただく必要があります。金融機関は、事業所の所在地域にある必要はございませんので、任意の機関を選定してください。

・成長分野進出類型(DX・GX)

(3)DX:DXに資する革新的な製品・サービスの開発であること

GX:グリーン成長戦略「実行計画」14分野に掲げられた課題の解決に資する革新的な製品・サービスの開発であること

※1 DXに資する革新的な製品・サービスの開発とは、例えば、AI、IoT、センサー、デジタル技術等を活用した遠隔操作や自動制御、プロセスの可視化等の機能を有する製品・サービスの開発(部品、ソフトウェア開発を含む)等をいう。

※2 グリーン成長戦略「実行計画」14分野とは、令和3年6月18日付で策定された「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」において、「実行計画」が策定されている14分野をいいます。分野毎に「現状と課題」として記載のある「課題」の解決に資する取組であることが必要となります。

ものづくり・商業・サービス生産性向上促進事業 公募要領(18次締切分)より引用

(1)の売上高10%を満たす事業計画の作成は、事業再構築補助金ではおなじみでしたが、ものづくり補助金では新しい要件になります。

補助事業を、自社の柱とまでは言えなくとも、ある程度の比重を置く事業に位置付けることになるでしょう。

基本要件である「事業者全体の付加価値額(営業利益+人件費+減価償却費)を年平均成長率3%以上増加」と併せて、実現可能性のある事業計画を立てる必要があります。

(2)の金融機関確認書に関しては、事前に準備を進めておきたいです。

(3)の要件は「成長分野進出類型(DX・GX)」のみにあてはまります。

「成長分野進出類型(DX・GX)」での申請を検討する際は、実質的にここを満たせるかどうかが判断基準になりそうです。

DXは、導入する「設備、機械装置」ではなく、開発する「製品・サービス」がAIなど先端的な技術の活用と言えるかどうかがポイントです。

通常類型ではなく、成長分野進出類型(DX・GX)で申請する明確な根拠が求められるでしょう。

GXは、事業再構築補助金で過去設けられていた「グリーン成長枠」が参考になると思います。

事業再構築補助金 「グリーン成長枠」 想定事例集

事業再構築補助金 公募要領(第11回)※公募終了

2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略 経済産業省

 

また、具体的な補助対象事業のイメージは下記とされています。

・通常枠

最新複合加工機を導入し、精密加工が可能となり国際基準に準拠した部品を開発

・成長分野進出類型(DX・GX)

AIやセンサー等を活用した高精度な自律走行搬送ロボットの試作機を開発

「ものづくり・商業・サービス補助金」パンフレットより引用 

 

2024年ものづくり補助金の大幅賃上げに係る補助上限額引き上げの特例について

大幅な賃上げに取り組む事業者については、従業員数に応じて補助上限額を引き上げられます。

要件は下記になります。

(1) 事業計画期間において、基本要件である給与支給総額を年平均成長率1.5%以上増加させることに加え、更に年平均成長率4.5%以上(合計で年平均成長率6%以上)増加させること。

(2) 事業計画期間において、事業場内最低賃金(補助事業を実施する事業場内で最も低い賃金)を、毎年、地域別最低賃金+50円以上の水準とすることを満たしたうえで、さらに、事業場内最低賃金を毎年、年額+50円以上増額すること。

(3) 応募時に、上記(1)(2)の達成に向けた具体的かつ詳細な事業計画(大幅な賃上げに取り組むための事業計画)を提出すること。

返還要件もあるので、必ず公募要領をご確認ください。

 

2024年ものづくり補助金の新型コロナ回復加速化特例について

製品・サービス高付加価値化枠の通常枠類型のみになりますが、下記要件を満たすと補助率が1/2から2/3に引き上げられます。

(1) 常時使用する従業員がいること

(2) 2022年10月から2023年8月までの間で、3か月以上地域別最低賃金+50円以内で雇用している従業員が全従業員数の10%以上いること

(3) 補助事業を完了した事業年度の翌年度の3月末時点において、その時点での給与支給総額が1.5%以上増加目標を達成していること

(4) 補助事業を完了した事業年度の翌年度の3月末時点において、その時点での事業場内最低賃金が地域別最低賃金+50円以上の水準を達成していること

※1 (3)及び(4)が未達の場合については、補助率引き上げ分について返還を求めます。

本特例を受ける場合は、大幅賃上げに係る補助上限額引上の特例の対象とはならないのでご注意ください。

 

2024年ものづくり補助金の事業実施期間ついて

17次公募、18次公募とも、補助事業実施期間が交付決定日から2024年12月10日までとされています。

採択発表が2024年6月下旬頃の予定とされているので、事業実施期間が半年未満とかなり短くなります。

採択発表から交付決定まで、1ヶ月以上要することもあるので、実質3〜4ヶ月程度と考えてもいいでしょう。

設備投資や機械購入、システム構築の納期についてご注意ください。

 

2024年ものづくり補助金の事前相談を受け付け中

17次公募はややハードルが高い「省力化枠(オーダーメイド枠)」のみの公募でしたが、18次公募はいわゆる通常枠を含めた全類型が申請できるようになり、申請を検討されている事業者の方も多いかと思います。

当社ではZoomによるWeb無料相談を実施しています。

すでに多くの事業者様よりものづくり補助金活用に向けたご相談をいただいています。

お気軽にご連絡いただけますと幸いです。

 

参考:

ものづくり補助金ポータルサイト

ものづくり補助金 公募要領(18次締切分)

経済産業省 ものづくり・商業・サービス 生産性向上促進補助金について

ものづくり補助金パンフレット

ものづくり補助金・事業再構築補助金申請サポートコンサルタントの選び方