【2025年版】中小企業がAI導入に使えるお勧め補助金4選

【2025年版】中小企業がAI導入に使えるおすすめ補助金4選
2025年にAI導入で使える補助金は、ものづくり補助金、新事業進出補助金(中小企業新事業進出補助金)がお勧めです。また、事業再構築補助金も活用できる可能性があります。この他、AIを含むITツール導入を支援するIT補助金も利用できる可能性があります。
例えば生成AIを活用した業務効率化、AIを活用したシステム開発など、企業の新サービス開発、DX活用、デジタル化は必須と言えましょう。しかし、AI等の導入は通常のシステム開発よりもさらに経費がかさみますね。
例えば経済産業省の補助金、ものづくり補助金や新事業進出補助金、事業再構築補助金、IT補助金等を活用する事で、費用を最小限に抑えることができる可能性があります。今回の記事では2025年に、AI導入で使える経済産業省の代表的な補助金と融資制度をいくつかご紹介します。
目次
中小企業必見:利用可能なAI導入補助金4選
AI導入で利用できる補助金はいくつかありますが、中でも金額的に魅力が高いのは、ものづくり補助金と新事業進出補助金、事業再構築補助金でしょう。これらの補助金は、例えば生成AIを活用したシステム開発、とくに新事業や新サービスの導入に対しての開発案件等で利用できる可能性があります。
補助金名 | 補助金額 | 補助率 | 公募予定 |
ものづくり補助金 | 最大4,000万円 | 1/2から2/3 | 令和7年2月頃 |
新事業進出補助金 | 最大1億円 | 1/2から2/3 | 令和7年4月頃 |
事業再構築補助金 | 最大9,000万円 | 1/2から2/3 | 公募中(3月26日締め切り) |
IT補助金 | 最大450万円 | 1/2から2/3 | 通年募集 |
※最新の公募状況は各ポータルサイト等でご確認ください。
AI導入で使えるものづくり補助金とは?
経済産業省の大型補助金です。なお、大幅な賃上げ(年率6%程度)も実現すれば最大4,000万円受給できる可能性があります。中小企業・小規模事業者等の生産性向上や持続的な賃上げに向けた新製品・新サービスの開発に必要な設備投資等を支援する補助金です。例えばAI導入の新サービス開発、AIチャット搭載の開発、生成AI活用の開発などで申請できる可能性があります。しかし、金額も大きいので人気が高く、採択を受けるためには厳しい書類審査を通過する必要があります。
ものづくり補助金の上限、補助率など
AI導入等で利用できるものづくり補助金では、上限額や補助率は以下の通りとなっています。
製品・サービス高付加価値化枠 | グローバル枠 | |
要件 | 革新的な新製品・新サービスの開発による高付加価値化 | 海外事業の実施による国内の生産性向上 |
補助上限 | 750万円~2,500万円 | 3,000万円 |
補助率 | 中小企業1/2、小規模・再生2/3 | 中小企業1/2、小規模2/3 |
補助対象経費 | <共通>機械装置・システム構築費(必須)、技術導入費、専門家経費、運搬費、 クラウドサービス利用費、原材料費、外注費、知的財産権等関連経費 <グローバル枠のみ>海外旅費、通訳・翻訳費、広告宣伝・販売促進費 | |
その他 | 収益納付(補助金を国に返納する制度)は求めません。 |
製品・サービス高付加価値化枠の補助上限
従業員数 | 補助上限 | 大幅賃上げの場合の上限 |
従業員数5名以下 | 750万円 | (850万円) |
従業員数6名〜20名 | 1,000万円 | (1,250万円) |
従業員数21名〜50名 | 1,500万円 | (2,500万円) |
従業員数51名以上 | 2,500万円 | (3,500万円) |
( )内は大幅賃上げ特例措置による上限金額
AI導入で使える新事業進出補助金(中小企業新事業進出補助金)とは?
2025年からスタートする新しい補助金です。なお、2024年まで人気の高かった事業再構築補助金の後継補助金で、AIを活用した新規事業で申請できる可能性があります。しかし、こちらもものづくり補助金と同様に、採択を受けるためには厳しい書類審査を通過する必要があります。
新事業進出補助金の補助上限と補助率は?
新事業進出補助金では、補助金の上限は以下の通りとなっており、従業員数に応じて以下のように2,500万円から7,000万円。また、大幅賃上げを行う場合は、3,000万円から9,000万円と上限がアップします。
従業員数 | 補助金の上限 | 大幅賃上げの場合 |
20名以下 | 2,500万円 | 3,000万円 |
21名から50名 | 4,000万円 | 5,000万円 |
51名から100名 | 5,500万円 | 7,000万円 |
101名以上 | 7,000万円 | 9,000万円 |
※補助金の下限は750万円になります。
※大幅賃上げ特例適用事業者(事業終了時点で①事業場内最低賃金+50 円、②給与支給総額+6%を達成)の場合、補助上限額を上乗せ。(上記カッコ内の金額は特例適用後の上限額)
AI導入で使える事業再構築補助金とは?
新型コロナウイルス感染症の影響への対策としてスタートした補助金。現在ではポストコロナを見据えた成長企業支援の補助金へと変化してきています。既存事業の効率化の開発には使うことができません。例えばAIを活用した新サービスを、既存と違う顧客層へ販売する。つまり、新たなサービス開発と新市場への進出が条件となります。また、こちらの補助金は、令和7年3月26日締切、第13回公募を募集中ですが、この13回が最終回となります。事業再構築補助金を検討している方は今すぐ申請に向けた作業を開始しましょう!
補助金・助成金採択支援どっとコムの事業再構築補助金サポート第13回
事業再構築補助金の補助上限と補助率は?
事業再構築補助金では、補助金の上限、補助率は以下の通りとなっています。
申請類型 | 補助金の上限 | 補助率 |
成長分野進出類枠(通常) | 1,500万円〜7,000万円 | 中小企業1/2(2/3) 中堅企業1/3(1/2) |
成長分野進出枠(GX) | 3,000万円〜1億円 | 中小企業1/2(2/3) 中堅企業1/3(1/2)
|
コロナ回復加速化枠(通常) | 1,000万円〜3,000万円 | 中小企業2/3 中堅企業1/2
|
コロナ回復加速化枠(最低賃金類型) | 500万円〜1,500万円 | 中小企業3/4 中堅企業2/3
|
※( )内は短期に大幅賃上げを行う場合
AIを含むITツール導入で使えるIT補助金
IT補助金は、中小企業のITツール導入を支援する補助金です。これまでご紹介した補助金とは違い、スクラッチ開発では利用できません。こちらの補助金は、経済産業省が認めたITベンダー、ITツールを選んで、登録ベンダーと共に申請を行います。AIを活用したツールばかりではありませんが、様々なものが申請できる可能性があるので、調べてみる価値はあります。
また、申請自体は比較的簡単ですが、AIツールの内容が会社の課題を解決できないなど、整合性が取れていない場合は不採択となる可能性も高いです。さらに、この補助金は過去に登録ITベンダーが虚偽の報告や申請をする、なりすまし申請をするなど、不正受給の問題も多く、ITベンダー選びも慎重に行う必要があります。
AI導入の補助金、採択率は?
どちらの補助金も人気が高く、申請したすべての会社が採択されるわけではなく、いずれの補助金も採択率は30から50%前後となっており、申請した半数以上が不採択となってしまいます。厳しい書類審査を通過するためには高度な事業計画書の作成が必要となります。補助金・助成金採択支援どっとコムでは、皆様の申請予定の計画の採択可能性も無料相談でアドバイス可能です。AI導入、システム開発を検討している企業の皆様は補助金・助成金採択支援どっとコムにご相談ください。
AI導入補助金の活用事例紹介
補助金・助成金採択支援どっとコムでは、ものづくり補助金1,000件以上。また、2024年まで人気の高かった事業再構築補助金(新事業進出補助金の旧制度)380件以上。補助金・助成金採択支援どっとコムには数々の採択実績があります。なお、システム開発等の案件は450件以上。例えば以下のように、AI導入に関する採択事例も多数ございます。
AIチャットによる新サービスの開発(2,000万円獲得)
生成AIを活用した新サービスの開発(1,500万円獲得)
など、AI導入事例もありますので、ぜひ一度、ご相談いただければと思います。
補助金AI導入のメリットとデメリット
AI導入の補助金によるメリット
初期投資負担の軽減
補助金は、AIシステム導入にかかる初期費用を軽減するため、企業にとっては経済的な負担を大幅に削減できます。例えば、これにより、予算が限られている中小企業やスタートアップでも、高度な技術を導入しやすくなります。競争力の向上
AI技術を活用することで、業務の効率化や品質向上が期待できます。例えば、生産管理の最適化、カスタマーサポートの自動化が実現します。また、データ分析による意思決定の強化などが可能となり、企業の競争力を高めることもできます。最新技術の導入が可能
補助金を利用することで、例えば最新のAI技術やソフトウェアを導入するチャンスを得られます。技術革新が進む中、AIを導入することで、企業はより先進的な競争環境に適応しやすくなります。生産性の向上
AIを活用することで、人手による業務を自動化し、生産性を大きく向上させることが可能です。例えば、データ分析や予測業務をAIに任せることで、従業員がより創造的な業務に集中できるようになります。業務の効率化とコスト削減
AIを導入することで、業務プロセスの自動化や最適化が進み、無駄なコストを削減できます。例えば、AIによる需要予測や在庫管理の最適化などにより、在庫過剰や不足を防ぎ、コスト削減が実現できます。
AI導入の補助金によるデメリット
補助金申請の手続きが煩雑
補助金を申請するには多くの書類や手続きが必要で、例えばものづくり補助金など高度な補助金は、特に時間と労力がかかることがあります。申請書の作成や必要書類の準備に手間取る企業も多いです。特に補助金申請やAI導入に不慣れな企業にとってはハードルとなることがあります。導入後の維持管理コストが発生
補助金でAIを導入した後も、システムの運用・保守にはコストがかかります。AIシステムは一度導入すれば終わりではなく、定期的なアップデートや運用監視が必要です。このため、初期費用が軽減されても、長期的には追加的なコストが発生することがあります。補助金が適用されない場合がある
補助金の条件に合わない場合や、申請が遅れた場合など、補助金が支給されないリスクも存在します。また、AI導入において補助金対象とならない分野や部分があるため、全体のコストをカバーできないこともあります。効果がすぐに現れないことがある
AIの導入には一定の準備やトレーニングが必要で、即座に効果が現れるわけではありません。特にAIの学習には時間がかかるため、導入後すぐに目に見える結果が得られないことがあります。この点は、投資の効果を短期的に期待する企業にとってはデメリットになります。
採択率を高めるためのコンサル活用方法
採択率の低い補助金を得るには、優秀なコンサルタントの活用も検討する余地があります。コンサルタントを選ぶ際には、ものづくり補助金や事業再構築補助金の採択実績が豊富か。またシステム開発やAI導入の採択事例があるか、これらを必ず確認してください。とはいえ、コンサルタントも多種多様で、選び方はわからない方も多く、そんな会社様のために、以下の記事もご用意しています。こちらの記事では、コンサルタント選びのポイントを解説しています。なお、補助金・助成金採択支援どっとコムでは、申請サポート1,500件の実績。また、そのうち約30%、450件前後がシステム開発やAI導入の案件となりますのでご相談ください。
AI導入の補助金で当社が選ばれる理由
2025年もすでに複数の企業からご相談いただいております。補助金・助成金採択支援どっとコムが選ばれる理由についてご説明いたします。
経産省系補助金の実績が豊富
2025年、経産省の補助金の多くはリニューアルされています。例えばものづくり補助金など、経産省系の補助金には審査員へのアピールポイントや申請書作成に特徴があります。補助金・助成金採択支援どっとコムでは、過去の実績、豊富なノウハウと、昨年の採択実績を融合した高度なサポートが可能です。補助金・助成金採択支援どっとコムでは1,500件以上、獲得支援金額は219億円以上の経産省系補助金申請実績があります。
経産省系補助金の高い採択率
補助金・助成金採択支援どっとコムでは、経産省系補助金の採択率を90%でキープしています。100%の採択率を売りにするコンサル会社もありますが、お客様をよほど選んでいるか、申請数が少ないか。当社では様々な、難易度の高い補助金に果敢にチャレンジ。高い採択率をどんな補助金でもキープしていますので安心です。なお、1億円以上の超大型採択も30件以上あり、数千万以上獲得の大型補助金を補助金・助成金採択支援どっとコムは得意としています。
実績あるコンサルタントが複数で対応
経産省補助金はどれも難易度が高いのが特徴です。なお、経産省系の難易度の高い補助金サポートにあたっては、当社でも経験豊富なコンサルタントをアサインします。また、50件以上の経産省大型補助金を連続採択、代表コンサルタントがコーディネーターとしてプロジェクトに参加。さらに、経産省系補助金の審査員経験者など、書類チェックによるケアレスミスも防止、担当するコンサルタントは全て中小企業診断士資格を持つ、国家資格ホルダーです。
補助金採択後のアフターサポートが充実
採択後の交付申請作業など、採択を受けてからの手続きは本当に大変ですが、補助金・助成金採択支援どっとコムでは採択後サポートも成功報酬内で対応。補助金受給が確実にできるよう万全のサポート体制となっています。
経営革新等認定支援機関に登録
補助金・助成金採択支援どっとコムを運営するHTMコンサルティンググループ株式会社は経産省に認定(経営革新等認定支援機関)されています。経産省系の補助金などサポートが認められた認定支援機関となります。なお、以下は経営革新等認定支援機関、HTMコンサルティンググループ株式会社のご案内となります。
その他のAI導入で活用できる制度:日本政策金融公庫のAI活用融資
日本政策金融公庫の特別貸付制度では、AI設備を導入し生産性の向上を図るものが対象となります。しかし、誰でも活用できるわけでがなく、AI導入に際して専門家(スマートSMEサポーター)の指導・助言を受けている方が対象です。なお、貸付利率が優遇される上、貸付期間も長期になりますので有利な融資制度です。大規模なAI導入投資にも活用できる融資制度です。
貸付対象 | AI設備を導入し生産性の向上を図るものが対象となります。誰でも活用できるわけでがなく、AI導入に際して専門家(スマートSMEサポーター)の指導・助言を受けている方 |
資金使途 | 事業にAIを活用して生産性向上を図るため必要となる設備資金(土地に係る資金を除く)および運転資金 |
貸付限度額 | 中小企業事業:7億2,000万円 国民生活事業:7,200万円 |
貸付利率 | 基準利率▲0.65% |
貸付期間 | 20年以内(運転資金は7年以内) |
AI導入に使える補助金まとめ
いかがでしょうか。AI導入には経済産業省の補助金活用がお勧めです。例えば、ものづくり補助金と新事業進出補助金、事業再構築補助金は金額も大きいため、AI導入など活用範囲も広く、開発費用の一部を十分にまかなうことができるでしょう。しかし、金額が大きな補助金は、その分、審査も厳しく、採択率も低いもの。採択率を高めるための相談は無料で行っています。気軽にまずはお問い合わせください。
執筆者のご紹介
ものづくり補助金コンサルタント
中小企業診断士 姫田 光太
【執筆者の採択実績】
ものづくり補助金申請支援では通算50件以上連続採択。そしてプロジェクトマネジャーとして難易度の高い経産省系補助金1,000社の以上の超大型採択をサポートしてきました。
【採択件数、採択率ご紹介】
自身の「ものづくり補助金申請」では採択率100%を継続中。また、事業再構築補助金のアドバイス支援では採択率90%以上継続中。さらに、補助金コンサルタントの養成講座のメイン講師も務めるなど、精力的に活動中。経営者の想いを伝える事業計画づくりがモットーの補助金申請支援コンサルタント。